睡眠は「自然治癒力」が最大限に働く時間 〜整体との深い関係〜
人は「寝ないと死ぬ」と言われるほど、睡眠は命に関わる重要な時間です。それは、睡眠中に私たちの体を修復し、自然治癒力(ホメオスタシス)が最大限に働くからです。整体の本質も、この回復の仕組みを助けることにあります。
この記事では、睡眠の仕組みや質を高めるためのポイント、そして整体との深い関係について解説していきます。
◾️睡眠中、何が起こっているのか?
睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類があります。
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ノンレム睡眠:脳が休み、体の修復が進む時間。
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レム睡眠:体は一見動いていても、実は脳が活発に働き、記憶や感情の整理をしている時間。
この2つを約90分サイクルで繰り返すと言われており、**7.5時間(5サイクル)**の睡眠が理想とされています。
ですが、すべての時間が等しく重要というわけではなく、入眠時の方が重要度が高いと言われています。
なので最初の3時間をキッチリ寝れると体の回復が7〜8割が終わるとも言われており、ここをどれだけ深く眠れるかが健康維持の鍵となります。
◾️ゴールデンタイムは「時間」ではなく「環境」
よく「夜10時から2時までがゴールデンタイム」と言われますが、実際には眠りの深さを左右するのは時間よりも環境です。
人間の体は、月明かり程度の薄暗さが最もリラックスしやすく、メラトニン(睡眠ホルモン)がしっかり分泌されると言われています。
このメラトニンの働きによって、眠りにつきやすくなり、同時に成長ホルモンが分泌され、体の修復が本格的に始まります。
つまり、「しっかり暗くなる」「光や刺激を避ける」ことが、質の良い眠り=体を治すスイッチにつながるのです。
◾️睡眠不足がもたらす体の破壊
日中は行動すればするほど、筋肉・関節・内臓などに目に見えない損傷や疲労が蓄積していきます。朝は元気でも、夕方になると「今日も疲れたな」と感じるのは、壊れていっている証拠です。
そしてその壊れた体を**回復・修復してくれているのが、睡眠中のホメオスタシス機能(自然治癒力)**です。つまり、「眠る」という行為を削ってしまえば、体が回復しない=壊れっぱなしということ。
だからこそ、**整体ができることは「回復しやすい体の状態を整えること」**であり、治すのはあなた自身の眠りと自然治癒力なのです。
◾️睡眠の質を高める3つの実践ポイント
① 起きたら白湯や水分を摂る
人間の体内時計は、なぜか「25時間」に設定されていると言われます。これを24時間の生活リズムにリセットしてくれるのが**「起床後の行動」**です。
特に、起きて30分以内に白湯や水を飲むことで、体内時計がリセットされやすくなり、自律神経やホルモンバランスが整いやすくなります。朝の1杯を習慣にしましょう。
② スマートフォンを体から遠ざける
眠りが浅くなる大きな原因のひとつがスマホからの電磁波や光刺激です。
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枕元にスマホを置く
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目覚ましアラーム代わりに使う
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SNSを見ながら寝落ち
これらはすべて、睡眠の質を下げるNG習慣。理想は「寝室にスマホを持ち込まない」こと。難しい場合でも、頭から1m以上離しておくだけでも効果的です。
③ 入浴で入眠しやすい体にする
眠り始めの3時間を深くするには、入眠の質を高めることが重要。その鍵となるのが入浴です。
湯船で体をしっかり温めると、入浴後に体温が自然に下がり、その体温の下降がスムーズな入眠を促してくれます。
さらに、温めることで血流も良くなり、修復物質や酸素が体中に運ばれやすくなるため、回復効率も上がります。
◾️整体と睡眠はセットで考えるべき
整体を受けた日は「ぐっすり眠れた」という声をよく耳にします。それは、体の歪みが整い、自律神経が安定することで、ホメオスタシスが働きやすくなるからです。
当院では、施術後のアドバイスとしても「眠りの質を上げる生活習慣」を大切にしています。
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スマホを遠ざける
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白湯を飲む
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お風呂に浸かる
このような小さな習慣の積み重ねが、「自分の力で回復できる体」を作っていきます。
◾️まとめ
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睡眠は自然治癒力が働く時間
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最初の3時間がゴールデンタイム
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環境や習慣を整えることで、回復効率は大きく変わる
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整体は回復しやすい状態を整えるサポート役
体を治すのは、あなた自身の体に備わっている自然のチカラです。そしてそのチカラが最大限に発揮されるのが「睡眠時間」なのです。