実は“歪める骨盤”がカギなんです
「骨盤矯正」と聞くと、多くの方が「ゆがんだ骨盤をまっすぐに整えるもの」とイメージされるかもしれません。
もちろん、骨盤のバランスが大きく崩れている場合には、ある程度整えることも必要です。
しかし実は、当院では骨盤矯正を“形を整えること”よりも、“常に骨盤が歪める状態にすること”を大切にしています。
■ 「歪む」ことは悪いことじゃない?
そもそも、人間の身体は常に重力の負荷を受けています。
たとえば、その場で立ち続けたり、長時間座っていると次第に足が疲れてきたり、腰や背中が重くなってきたりしますよね。
その時、無意識のうちに体を左右に揺らしたり、片足に体重をかけたり、腰を少しひねったりしていませんか?
それこそが「歪み=バランス調整」の一例です。身体は“歪む”ことで力を分散し、長時間同じ姿勢でも耐えられるように工夫しています。
つまり、骨盤が傾いたりねじれたりするのは、身体の生理的な反応でもあり、悪いことではないのです。
■ 問題は「歪むこと」ではなく「歪めないこと」
では、どんなときに身体に不調が起こるのでしょうか?
それは、骨盤が歪んだまま戻れない状態、もしくは歪めない=動けない状態に陥ったときです。
ストレスや疲労、代謝の低下、筋肉の緊張が続くと、骨盤やその周囲の関節が制限されてしまい、
本来あるべき「しなやかな動き」ができなくなってしまいます。
これにより、筋肉や内臓に余計な負担がかかり、痛みや不調が出てくるのです。
■ まっすぐに整えるより「動ける骨盤」へ
当院の骨盤アプローチは、「まっすぐ=正解」とは考えていません。
大切なのは、その人のその場の環境下で“必要な動きができる骨盤”かどうかです。
たとえば、日常生活では立ったり座ったり、歩いたりひねったりと、骨盤はあらゆる方向に動いています。
この動きがスムーズであることが、体のバランスを保ち、自然な回復力を発揮する土台となります。
逆に、骨盤の動きが悪くなると、代償的に首や背中、股関節が無理な働きをするようになり、結果的に他の部位に不調をきたします。
■ 柔軟性のある骨盤が健康の鍵
当院では、骨盤の可動性を取り戻すために、
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代謝の巡りをサポート
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歪みのバランスを整える
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筋肉を柔らかくしていく
などを通じて、体全体の柔軟性と安定性をサポートしています。
一時的に歪みを「正す」のではなく、「いつでも歪むことが出来る」体をつくること。
これが本当の意味での“整える”ことだと、考えています。
■ まとめ
骨盤は、まっすぐ整えることが正解ではありません。
「自由に歪めて、また戻れる」――その生理的な反応こそが、健康な体の鍵です。
今感じている不調や疲れやすさも、骨盤の動きの悪さが関係しているかもしれません。
ぜひ、“整える”ではなく“動ける”骨盤を意識した体作りを目指してみてください。